01年12月分小学科説教


ルカによる福音書2章1〜7節  

説教題 イエス様がお生まれになる日
 今日はイエス様がお生まれになる日。すてきな日です。
 イエス様がお生まれになったのは、馬小屋の中です。馬小屋の中ってね、…ちょっと臭うんだよね。お馬さんは、ここでうんちとかおしっこをするんだよね。そんなところに、おなかの大きなお母さんとお父さんが連れてこられました。もしかしたら、ここで赤ちゃんが生まれるかも知れない。そのために、飼い葉桶はきれいに洗われ、その中にはまだきれいな、柔らかい葉っぱが乗せられました。精一杯きれいにしました。でもまだまだ、とても臭います。
 イエス様は、こうして、ここで生まれました。一番汚いところで生まれたのが、イエス様です。この町にも、きれいな部屋はたくさんありました。マリアさんとヨセフさんが泊まれなかった宿屋が、それです。お掃除の行き届いている部屋は、もう満員だったのです。泊まる場所は、そこにはありませんでした。町中が人で一杯になって、みんなとても忙しそうにしていました。イエス様が生まれるために残された場所は、町中で、飼い葉桶の中以外にはどこを探してもなかったのです。

 先生、こう思うんです。みんなお外に行くとき、どんな格好する?きれいな格好するよね。人間にも、きれいに見せよう、きれいに見せよう、って思っている場所があります。おめかしするときに、人から見えないところをきれいにはしません。顔とか、服とか、そういう、人から見えるところをきれいにするよね。そして、目に見えない場所、きれいにしたくても出来ない、洗っても洗っても洗いきれない場所は、しょうがないからそのままにします。
 イエス様は一番汚いところに生まれました。それは、イエス様は人間の一番見えにくい、きれいにしたくても出来ない、汚いところに生まれた、ということです。それは、人間の心の中、っていうことなんじゃないかな。
 イエス様は、私たちの心の中に生まれました。きれいに見せられるところではなくて、一番汚いところにしか、私たちはイエス様を受け入れる場所を作ることは出来ませんでした。そして、イエス様は喜んで、そこでお生まれになるのです。おめかししたり、きれいにしているところ。お友達には、そういうところを見てもらいたいよね。でもイエス様は、まず一番最初に私たちの心の中をごらんになります。
 今日はイエス様がお生まれになる日。とてもすてきな日です。イエス様は私たちの心の中に生まれる。とても、とても、すてきな日です。
           (玉川平安教会伝道師 上田彰)

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