98年9月12日せっきょう
列王紀上17章
1KI17:08また主の言葉がエリヤに臨んだ。
1KI17:09「立ってシドンのサレプタに行き、そこに住め。わたしは一人のやもめに命じて、そこであなたを養わせる。」
1KI17:10彼は立ってサレプタに行った。町の入り口まで来ると、一人のやもめが薪を拾っていた。エリヤはやもめに声をかけ、「器に少々水を持って来て、わたしに飲ませてください」と言った。
1KI17:11彼女が取りに行こうとすると、エリヤは声をかけ、「パンも一切れ、手に持って来てください」と言った。
1KI17:12彼女は答えた。「あなたの神、主は生きておられます。わたしには焼いたパンなどありません。ただ壺の中に一握りの小麦粉と、瓶の中にわずかな油があるだけです。わたしは二本の薪を拾って帰り、わたしとわたしの息子の食べ物を作るところです。わたしたちは、それを食べてしまえば、あとは死ぬのを待つばかりです。」
1KI17:13エリヤは言った。「恐れてはならない。帰って、あなたの言ったとおりにしなさい。だが、まずそれでわたしのために小さいパン菓子を作って、わたしに持って来なさい。その後あなたとあなたの息子のために作りなさい。
1KI17:14なぜならイスラエルの神、主はこう言われる。主が地の面に雨を降らせる日まで/壺の粉は尽きることなく/瓶の油はなくならない。」
1KI17:15やもめは行って、エリヤの言葉どおりにした。こうして彼女もエリヤも、彼女の家の者も、幾日も食べ物に事欠かなかった。
1KI17:16主がエリヤによって告げられた御言葉のとおり、壺の粉は尽きることなく、瓶の油もなくならなかった。
エリヤさんは、おなかがすいていました。
「最近は、食べ物を持ってくるカラスもいなくなったし、飲み水にしていた川も枯れてしまった。どうしよう。どこを探しても食べ物なんかないし。後は飢え死にするのを待つばかりか。そうだ、立って待っていてもしょうがない。座って待っていよう。
その時、耳を澄ませると、神様の声が聞こえてきました。
1KI17:09「立ってシドンのサレプタに行き、そこに住め。わたしは一人のやもめに命じて、そこであなたを養わせる。」
そうか、シドンだ!あの町なら、金持ちの町だ。あの町にいったら、何か食べ物が得られるかもしれない。神様、ありがとう。エリヤさんは元気良く立ち上がりました。
「さあ行こう。…ちょっと下手だけど鼻歌まで出ちゃうな。()待てよ。なんで、やもめのところなんだろう。やもめっていったら旦那さんが先に死んじゃった人のことだよなあ。余分に食べ物が余っているってこと、あるのかなあ。そんなところに行って、大丈夫なのかなあ。だいたいサレプタの町って言っても広いんだから、神様の言うそのやもめが誰かわからないかもしれないなあ。なんか足が重くなってきたなあ。まあ迷っていてもしょうがない。んん、まあどこに行ったらいいかわからなかったら一番お金持ちそうなやもめのところに行こう。
あ、サレプタの町が見えてきた。それにしてもおなかがすいたなあ。何か女の人が見えるなあ。だれだか知らないが、水をもらおう。
「すみません。器に少々水を持って来て、わたしに飲ませてください」
その女の人は、すぐに取りに行こうとしました。
「パンも一切れ、持って来てください」
「そんなことは言わないでください。私はやもめ。家にあるのはほんの少しのパンの粉と油だけ。パンを作る薪でさえ今拾っているものだけです。これで作ったパンを食べて、私たちは後は死ぬのを待つばかりなのです」
「ああ、あなたはやもめ!私はあなたのところにしばらく泊まることになっています。どうぞ、その少ない粉で、私のためにパンを作って下さい。その後で、子供のためにパンを作って下さい。神様は粉も油もなくならせませんから。ほら、そんな、座り込まないで下さい」
このやもめは立ち上がり、エリヤさんの言うとおりにしました。エリヤさんの言う言葉は神様の言葉。本当に、いくら使っても粉と油はなくなりません。もう二人は座り込む必要はありません。立ち上がって良いのです。
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